若林区荒浜の深沼海水浴場の入り口には、以前は防風林としての松並木が生い茂っていましたが、東日本大震災の津波でほとんど流されてしまいました。その松並木があった場所に「東日本大震災慰霊之塔」が建立されています。今回は「慰霊之塔」の横を通って深沼海水浴場の様子を見てきました。
前回、見てきた「震災遺構・仙台市荒浜住宅基礎」から、歩いてすぐの場所です。
海水浴場の入り口には震災以降、深沼海水浴場は開設していないことが書かれた看板が立てられていましたが、砂浜には自由に行けるので行ってみましょう。
松並木が遠くまで続いていた場所は何もない砂地の状態になっていました。その先には防潮堤が南北方向に、どこまでも続いています。
以前のものよりも倍くらいの高さに作り直された防潮堤の階段を昇って海側へ行ってみましょう。
防潮堤の上からは太平洋が望めました。震災以降、本格的な海開きは行われていませんが、去年から期間限定で海水浴場が開かれていて、今年も7月27日から30日の4日間だけ海水浴が楽しめました。
新しく高くなった防潮堤の南側を見てみました。左が海側で右が陸側です。陸側に一部だけ残る松並木の上の方にしか葉がなく、津波の高さがわかりますね。残った松の木の下では新しい松並木の植樹作業が行われていました。
ズームしてみました。奥の方に見えるクレーンがある場所は、荒浜地区と同じく津波で大きな被害が出た閖上地区でしょうか。
ズームしてみました。遠くの方には仙台港のクレーンや火力発電所の燃料タンクと煙突が見えました。
今はもう秋ですが浜辺を訪れる人が結構いたので、真夏の時期には海水浴は出来なくても多くの人で賑わっていたことでしょう。
深沼海水浴場は仙台市中心部から最も近くて仙台市内で唯一の海水浴場として、震災前は毎年多くの人が遊びに来ていたので、早く完全な海開きが出来るようになってほしいものですね。