ジョジョ展inS市杜王町2017の開催とジョジョマンホール・前編

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仙台市出身の漫画家、荒木飛呂彦先生の代表作「ジョジョの奇妙な冒険」の原画等を展示する「ジョジョ展in S市杜王町2017」と、それに伴った各種イベントが8月12日から仙台市内各所で開催されています。その中でも注目を浴びているのが市内のマンホールの蓋をジョジョのキャラクターを描いた「ジョジョマンホール」に期間限定で変更するというイベントです。今回は市内9カ所に設置された、そのマンホールを巡って行きます。それと同時に漫画を読んだことのない人のために簡単に内容やキャラクターの説明もしていきたいと思います。


まず最初のマンホールは定禅寺通の西端、市民会館の南側にありました。描かれているキャラクターは第4部の主人公、東方仗助です。第4部「ダイヤモンドは砕けない」はM県S市杜王町が舞台で、名前からもわかるように荒木先生の出身地である仙台市がモデルになった架空の町です。荒木先生が東北学院榴ヶ岡高校に通っていた当時の泉市(現在の泉区)や鶴ケ谷などの新興住宅地をイメージして街並みが描かれていながら仙台市中心部の「定禅寺」や「勾当台」などの地名が登場します。ちなみに主人公の家の住所も定禅寺です。


リーゼントに学ラン姿の東方仗助の横には彼のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」が描かれています。スタンドとは物語の中核をなす設定で、超能力やオーラ、気などの精神力で動かすエネルギーが具現化したもので、分身のように肉体からある程度離れて敵を攻撃することが可能でスタンドを使える者同士でしか見ることが出来ない存在です。主人公は父親からの遺伝で生まれつきスタンド能力を持っていますが、ある理由で杜王町にスタンドを使って犯罪を犯すものが次々と現れて彼らと戦うことになります。


東方仗助のマンホールの背後には再整備されたSLや下水洞窟などがあります。今回設置されたマンホールには登場人物とそのスタンドが描かれているようですね。それぞれのスタンドは個性的な特殊能力を一つだけ持っており、主人公のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」は壊れたものや傷ついたものを元に戻す特殊能力を持っています。殴る蹴るだけじゃなくて特殊能力を駆使することで戦闘シーンの面白さや戦略性が増しています。


2個目のマンホールは1個目から歩いてすぐの場所にありました。ジョジョ展が開催されている「せんだいメディアテーク」の目の前でした。撮影したのはジョジョ展の開催前だったのであまり人がいませんが、ジョジョ展開催中は多くの人で賑わっている場所です。


描かれているのは杜王町出身の漫画家、岸辺露伴と彼のスタンド「ヘブンズ・ドアー」です。このスタンドの特殊能力は人の記憶や生い立ち、考えていることを読み取る能力で、相手を本にしてページをめくって読み取るというビックリするような能力ですが、逆にページに書き込むと未来がその通りになり相手を操ることも可能です。杜王町出身の漫画家ということで荒木先生自身がモデルではと思われがちですが、先生本人は否定しています。なお、ネットスラング「だが断る」は岸辺露伴のセリフが元ネタです。


3個目のマンホールは第3部の主人公、空条承太郎と彼のスタンド「スタープラチナ」です。第4部では東方仗助を探すために杜王町にやって来ます。空条承太郎の祖父と日本人の女性との間に産まれたのが東方仗助で、空条承太郎の方が年上ですが東方仗助の甥という関係です。「スタープラチナ」は世界一の強さを誇るというスタンドで時を止める能力を持っています。


設置場所は広瀬通と東二番丁との交差点の南西角です。後ろに見える赤レンガ色の建物は「江陽グランドホテル」で、空条承太郎が杜王町に滞在した時に長期宿泊していた「杜王グランドホテル」のモデルと言われています。


4個目のマンホールは、空条承太郎のマンホールから広瀬通を挟んだ北側にありました。杜王町の高校生で主人公の友達、広瀬康一とスタンド「エコーズACT3」です。広瀬康一の名前は仙台市内を流れる広瀬川から命名されました。ちなみに広瀬通も広瀬川から名付けられたもので、マンホールの設置場所も考えられているんですね。


スタンド能力を持たない平凡な高校生だった広瀬康一ですが、打たれて死ななかったらスタンド能力が得られるという「エンヤの弓矢」で打たれた為にスタンド使いになってしまいました。彼のスタンド「エコーズ」は最初は卵でしたが、彼の成長とともにスタンドも成長していき、マンホールに描かれているのは3段階目に成長したACT3です。特殊能力は音や声を文字にして貼り付けることが出来るというもので、セリフや擬音という漫画の表現方法を逆手に取ったような能力です。ACT3に進化した時に重力で相手を押さえつけるという能力を獲得しました。


ぶらんどーむのアーケード内に設置されたのは、第4部での最強の敵、吉良吉影です。触れたものをなんでも爆弾に変えていつでも爆発させられる特殊能力を持つスタンド「キラークイーン」が彼の後ろに描かれ、前方には体温を感知して敵を追いかけて爆発する「シアーハートアタック」も描かれていました。第4部の後半は彼と彼の父親との戦いが物語の中心になっていきます。


ぶらんどーむのフォーラスやアップルストアなどが立ち並ぶ繁華街のど真ん中に、最強の敵のマンホールがあるのには理由があります。
写真の中心から左寄りの上の方にある電話ボックスの上の方に「むかでや」さんの看板が小さく写っていますが、漫画の中で「むかでや」が登場して、吉良吉影が服のボタン修理をたのむという話があるからなんですね。


漫画の中で「むかでや」は結構悲惨なことになってしまうんですが、現実の「むかでや」さんはジョジョファンの人たちを暖かく迎え入れてくれるそうです。でも訪れるのなら、あまり商売の邪魔にならないように気を付けたいものですね。次回は残りのジョジョマンホールを見に行きます。