「さようなら、UFO型信号機」懸垂型信号機の完全撤去が決定・2019年4月

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仙台市内の一方通行の細い道路などでよく見かける「UFO型信号機」が5年以内に完全に撤去されることが決定したというので、中心部に最も近い場所にある「UFO型信号機」を見てきました。


定禅寺通を東へ進み、駅前通との交差点を越えて一方通行になった道路を更に東へ行くと「UFO型信号機」があります。


ホテル白萩の南西側で西行きと北行きの一方通行道路が交差する場所です。

「UFO型信号機」というのは愛称で、正式名称は「懸垂型信号機」と言います。道路が狭くて信号機を何本も設置できない場所などに採用されています。 それぞれ四方向を向いている4基の信号をひとつにまとめて1本の支柱で吊るす構造なので、支える柱を1本立てるだけで済む利点がありますが、LED化されることをきっかけに全て撤去して普通の信号機か、一時停止の標識に替えることになったそうです。すでに青葉区宮町地区にあった2基のUFO型信号機は撤去されて一時停止の標識に変わりました。


懸垂型信号機は全国的にも珍しく、河北新報の報道によると宮城県以外では愛知県と群馬県ぐらいにしか設置されたことがないそうですが、群馬県のものは歩行者用信号がないタイプで、愛知県のものはLED化された別々の信号を組み合わせたものに更新されたため、車両用信号が外側に4基あり、その内側に歩行者用の信号が4基設置されている完全に一体化されたタイプは現在では宮城県内にしかないんだとか。


宮城県内では1979年から1986年頃にかけて設置されたそうで、最盛期には仙台市内で20基を超える数がありました。5年以内に全て撤去される予定の「UFO型信号機」には、ちょっと形の違うタイプもあるので、そっちも見に行ってみましょう。


変わったタイプの「UFO型信号機」は中心部からちょっと西へ行った土橋通にありました。


地図を見れば分かりますが、道路が斜めに交差している場所にある信号機です。


写真の向かって左側の信号部分が大きく出っ張っています。


斜めに交差している道路に対して信号の正面を向けるために、斜めに角度を付けて設置しているんですね。


土橋通を北へ行くと、次の交差点にも同じタイプの斜めに角度を付けられたUFO型信号機がありました。


車両用の信号は斜めに交差する道路に合わせて角度が付けられていますが、内側の歩行者用信号には角度が付いていないので歩行者から見ると若干見づらいように感じます。このタイプの信号が撤去されることになった理由の一つかもしれませんね。


この付近は細い道路が多いので「UFO型信号機」も数多くあります。土橋通から子平町へと行くと、大崎八幡宮の裏手のほうに通常タイプの「UFO型信号機」がありました。


ここも連続して「UFO型信号機」がありましたが、東側の交差点の信号がLED化されて普通の信号機に変わっていました。交差点を改良して普通の信号機を設置できるスペースを確保したようです。


仙台市内では他に、若林区三百人町付近や太白区南仙台付近、泉区南光台や市名坂付近にあるようなので、5年以内に撤去されて2度と見られなくなるであろう「UFO型信号機」を記憶に残すために見に行ってみるのも面白そうですね。

※参考リンク
河北新報2019年2月24日付記事
消えゆくUFO型信号機 宮城県内の22基、5年以内に全て撤去