2022年3月16日の福島県沖地震による仙台城の被災状況 part2・2022年3月

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前回に続いて今回も、3月26日深夜23時40分に発生した福島県沖地震による仙台城の被災状況を見ていきます。脇櫓から登る坂道が通行禁止になっているので、東北大学青葉山キャンパスの方をまわって本丸に来ました。本丸御殿跡の先の方にあるはずの伊達政宗公騎馬像の姿が見えません。


地震で像の背中の方(写真の手前の方)に傾いてしまったために、倒壊を防ぐため足場で囲まれていました。


本丸御殿の方からは、伊達政宗公の肩から上の部分が少しだけ見えました。


騎馬像の前の方からは、ほとんど見えませんね。伊達政宗公騎馬像は東日本大震災の時も無傷で、その後の度重なる余震にも耐えてきましたが、少しずつ金属疲労が起きていたのでしょうか、馬の足首の細くなっている箇所に亀裂が入って傾いてしまいました。


仙台城本丸では東日本大震災の時に、昭忠碑の上にあった金鵄と呼ばれる青銅製の大きな鳶の像が落下してしまいましたが、塔が金鵄像の重さに耐えられないということで、塔の手前に設置されました。修復が完了したのは震災から5年後のことでした。安全のためと再び落下しないためには仕方がないことですが、翼を広げた金鵄は塔の上にあったほうが格好よかったですね。

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午後になると西から日が差して騎馬像のシルエットが現れてきました。騎馬像の修復工事については、現地で直すよりも専門の工房に運んで修復作業をする可能性が高いそうです。


まさか金鵄像と同じように台座から降ろされて下の地面に置かれることはないと思いますが、仙台のシンボルともいえる存在なので、早く元の姿に戻してほしいものですね。


一方、本丸の石垣の下にある2基の灯篭のうちの1基がバラバラに崩れ落ちていました。


東日本大震災の時にも崩れ落ちてしまったものが同じように崩れてしまいました。


向かい合うように置かれている、もうひとつの灯篭はズレているものの崩れ落ちませんでした。震災の時も、こちら側の灯篭はズレただけで落ちませんでしたが、近い場所なのに地盤によって揺れ方に差があるんでしょうかね。


本丸の巨大な北壁石垣は、2004年に修復と調査のために大規模な解体修復工事が行われたために、今回の地震でも大きく目立つような被害は受けなかったようです。


本丸の西側には護国神社がありますが、神社の大きな鳥居も無事でした。


しかし、本丸の入り口から先の方(西側)にある石垣が崩れてしまいました。


この場所の石垣は東日本大震災の時にも崩れたので、大体同じような場所が被害に遭うようです。


本丸の下にある中門跡は、通行禁止になったのでズームで撮影してみました。中門の石垣は、昨年2021年2月13日の地震で被害が出たためにブルーシートで覆われたままになっています。東日本大震災後に道路が通れるようになったのは4年後でしたが、今回は崩れた範囲が少ないようなので早く通れるようになってほしいですね。

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