閉館した勝山館の現在・2021年9月

twitterで最新情報を発信中!

フォローする


青葉区上杉の愛宕上杉通沿いにある「勝山館(しょうざんかん)」が、コロナによる経営不振で6月末に閉館しましたが、その後どうなったのか見てきました。勝山企業では、建物をそのまま再利用してくれる売却先を探しているということで、現在も以前と変わらない姿で愛宕上杉通沿いに建っていました。


勝山館は、1991年(平成3年)に地元の老舗酒造、勝山企業が自社の敷地の一部にオープンさせた宴会、婚礼式場、レストランの建物でした。ちなみに勝山館は「しょうざんかん」と読みますが、それ以外の会社名「勝山企業」や酒造メーカーとしての「勝山酒造」は「かつやま」と読みます。


勝山館の北側には、勝山企業の古い建物が保存されています。道路に面した場所には古い蔵造りの建物も並んで建っていましたが、今回見てみたら建物の一部が解体されていました。


北側で建設中の住友不動産の新しいマンション「シティテラス上杉」の方から見てみたら、敷地の奥の方の建物の改築工事が行われていました。こちらの方で勝山館の食事が楽しめるように、「レストラン勝山館」として再開するということだったので、築200年という古い建物をリニューアルしているんですね。


反対側の西側から撮影。
かつては、この周辺一帯が勝山酒造を営む伊澤家の土地で、蔵造りの建物が軒を連ねていました。向かい側の仙台放送本社ビルが建っている場所も、昔は勝山の建物が並んでいました。また、現在建設中の大規模マンション「シティテラス上杉」の建設場所には、以前は勝山スケートリンクとボーリング場がありました。
今年、あすと長町に移転した「東日本放送」が1972年に開局した時に、最初の社屋が建てられたのも、この場所でした。ここから、一番新しい在仙テレビ局としての歴史が始まったんですね。


勝山館の南側の勝山公園も元々は伊澤家の屋敷の一部で、大正時代に公園として一般に開放されて仙台市に寄付されたものです。


公園の中には、寄付した「伊澤平左エ門」の胸像が立っています。


勝山酒造の蔵が立ち並んでいた場所だったので、公園内のトイレも蔵のようなデザインになっていますね。


勝山館の土地と建物は、そのまま活用してくれる企業に譲りたいということなので、看板は変わっても今後も建物は存続しそうです。


愛宕上杉通の向かい側(東側)から撮影。
古い木造の建物をリニューアルして営業する「レストラン勝山館」は、今年の年末を目途にオープン予定ということで、勝山館の伝統のおもてなしの料理を再び味わえる日も近そうですね。