毎年、この時期に発表される全国の公示地価が今年も発表されました。路線価や基準地価など地価には複数の算定方式がありますが、公示地価は国土交通省が発表する毎年1月1日時点の土地価格のことで、土地取引の指標になるものです。2021年の仙台市の公示地価、商業地トップ10を10位から順番に見ていきたいと思います。
住所やビルの名前だけでは、どこなのか良く分からない場所もあると思うので、公示地価トップ10の場所の写真とともに周辺の現在の状況もレポートします。全て今年の公示地価発表後に撮影したものなので、最新の仙台市中心部の様子をご覧頂けます。
※公示地価のデータは河北新報の2022年3月23日朝刊に掲載されたものを引用させて頂きました。
2021年 1,240,000円、変動率+4.2%
10位は昨年と同じく、青葉通と晩翠通の交差点、北東角にある信用金庫会館の土地でした。2020年は13.3%の上昇率でしたが、コロナの影響でしょうか、昨年から上昇率が大きく減少しましたが、今回は4.8%と若干高くなり、1,300,000円を超えました。
同じ青葉通沿いでは晩翠通の西側にあった、旧アークホテル仙台の解体工事が昨年11月に終わり更地になりました。工事は一旦休止している状態ですが、再開発が始まれば周辺の地価にも影響があるかもしれませんね。
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2021年 1,350,000円、変動率+1.5%
広瀬通の国分町交差点南西側にあるビルで、昨年までは白蜂広瀬通ビルという名称でしたが、東洋ワークが取得したのか、ビル名が変わりました。変動率は2020年の15.7%から大きく下がりましたが、上昇は維持していて今年は率が少し上がりましたね。
東洋ワークビルの、すぐ西側の駐車場には木造と鉄骨造の10階建てのハイブリッドビル「(仮称)仙台国分町プロジェエクト」が建設予定で、すぐ南側では住友の高層マンション「シティタワー青葉通一番町」が建設中なので街並みが大きく変わりそうです。
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2021年 1,500,000円、変動率-0.7%
サンモール一番町の老舗書店の場所が昨年と同じく8位になりました。2020年までは地価が上昇していましたが、昨年から下がりはじめて2年連続で下がってしまいました。
サンモール一番町は仙台市内のアーケード商店街の中では唯一、アーケードに面している場所に駐車場がありますが、今年は斜め向かい側の土地も駐車場になってしまいました。地価が下がっているのが原因のひとつになっているのかもしれませんね。
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2021年 2,220,000円、変動率-1.3%
ぶらんど~む一番町のテナントビルが今年も7位になりました。2020年までは6位でしたが昨年7位に下がって今回もそのままでした。昨年から下がり始めた地価は、今年も下がって変動幅が大きくなってしまいました。
昨年から一番町地区では、アーケード街と交差する路地に愛称を付けることになり、よろず園ビル北側の路地は「さかゐ巷路」という名称になりました。アーケード街だけではなくて周囲の路地にも多くの人が訪れるようになって欲しいものですね。
2021年 2,230,000円、変動率+4.7%
南町通の東二番丁通と東三番丁通の中間にあるビルです。今回の調査では上昇率が一番高くなりました。
すぐ近くの南側(写真の右側)には建設中の新しいビジネスホテル「相鉄フレッサイン仙台駅西口」が完成間近ですが、同じ南町通沿い(写真の左側)にも新しいビジネスホテル「ダイワロイネットホテル仙台西口」が間もなく完成します。
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次のページでは第5位から1位を見ていきます。